
平成24年11月15日
(独)自動車事故対策機構(ナスバ)
企画部 佐々木、嶋田、齊藤
電話 03-5276-4493
指導講習全体の受講者数は、69,241 人となりました(前年同期比2.0%減)
利用者の利便性を図るため実施しているインターネット予約による受講割合は、着実に向上し、年度計画の目標値(年度目標)40%に対し47.2%となりました。
適性診断全体の受診者数は、252,486 人となりました(前年同期比10.5%増)。中でも義務診断の受診者数の伸び率が高くなっています。
利用者の利便性を図るため実施しているインターネット予約による受診割合は、年度目標40%を達成していないものの毎月着実に向上し、9 月単月では33.1%、累計27.8%となりました。引き続きインターネット予約の利用率向上に努めます。
i-NATS(注1)導入契約事業者及び貸出機器による支所以外での一般診断の受診割合は、年度目標46%に対し47.3%となっています。
(注1)i-NATSとはインターネットを活用した新適性診断システムのこと。
国土交通省主催の民間参入のための説明会(地方運輸局9カ所10 回開催)に出席し、認定取得VAは、に必要な要件について質問対応を行いました。
また、NAS認定機関において必要なカウンセラーや講師になるための研修を開催しました。
11 月にも今年度2回目の要件研修を開催する予定です。
民間参入の促進を図るために、自動車教習所等251 者を対象に基礎調査を10 月に実施しました。今後は調査結果をもとに具体的な取組方策について検討します。
ナスバは、我が国の国内審議委員会(国土交通省、関係業界団体、有識者がメンバー)の事務局として国内の意見集約等を行うとともに、ナスバが開催した安全マネジメント講習会、民間企業が開催したセミナー等の場を活用して本規格制定の背景及び概要説明を行いました。
ISO39001取得のためのコンサルティング業務では、これまでに事業者10者から受注しました。
(注2)国際標準化機構(ISO)において定められた国際規格の一つで、「道路交通事故による死亡・重傷のゼロ」を目指し、本年10月1日に発行
10 月19 日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催した「ナスバ安全マネジメントセミナー」では、関越道における高速ツアーバス事故を受けて、過労運転の防止に関する講演を行い、また、同月に国際規格として発行されたISO39001の概要紹介等、事故防止に関する最新の情報提供を行い、全国から822人の方に参加頂きました。
過労運転の防止に関する講演では、国土交通省「高速ツアーバス等の過労運転防止のための検討会」座長の(公財)労働科学研究所 酒井所長を招き、過労対策としての睡眠・休息の有効性、健康管理の重要性等についての基調講演を行って頂きました。
ISO39001 の概要紹介では、国内審議委員会委員長の中條教授を招き特別講演を行って頂くとともに、ナスバとコンサルティング契約を締結した異なる業態の3事業者を交えてパネルディスカッションを行い、ISO39001発行までの経緯、意義及び本規格導入により得られるメリット等について、より具体的な観点から情報発信を行いました。
(公社)日本バス協会の貸切バス安全性評価認定制度について、ナスバ は同制度へ申請した事業者のうち147事業者に対し現地訪問等による審査を実施しました。
(注3)(公社)日本バス協会において、観光バス等の貸切バス事業者からの申請に基づき安全性や安全の確保に向けた取組状況について評価認定を行い、これを公表するもの
入院患者(遷延性意識障害者)の状態に応じた適切な治療及び看護等に努めた結果、療護施設(注5)の脱却者数は、年度目標19人に対し17人になりました。
なお、本年5月末に、これまでの入院患者の総数が1,000人を超えました。
(注4)意思疎通・運動機能が一定以上改善し、療護施設を退院した患者の数
(注5)ナスバが、遷延性意識障害者の専門病院として設置・運営委託を行っている療護センター(全国に4箇所)及び、ナスバ 委託病床(全国に2箇所)の総称
新たに2ヶ所のナスバ委託病床を設置する計画であり、近畿地区では、泉大津市立病院(大阪府泉大津市)に委託先を決定し、来年1月の入院患者受け入れの開始を目指して所要の準備を進めています。もう1ヶ所の関東地区では、入札を行ったものの委託先は決まらなかったため、改めて入札を行う予定です。
(注6)一般病院の施設を利用した療護施設機能を有する病床
治療改善効果を高めるため事故後早期の入院ができるよう、救命救急センター等の病院、損害保険会社の保険金支払い部門、被害者家族団体等を通じ、自動車事故被害者に対して、療護施設の広報を行っています。
介護料受給資格者(注7)等の精神的支援のため、直接自宅を訪問して、介護に関する相談や情報提供を行う訪問支援については、年度目標40%に対し24.6%、1,135件を実施しました(前年同期比40.3%増)。訪問先の感想として「いろいろ話すことができて気持ちが楽になった。」、「同じような立場の人と情報交換したい。紹介して欲しい。」といった声を頂いております。
また、コーディネーター(被害者援護業務に精通した専従の担当者)を本年9月に4主管支所(札幌、仙台、東京、福岡)に配置した結果、7主管支所8人となりました。これからもコーディネーターを中心に顔が見えるサービスの充実に努めます。
(注7)介護料受給資格者とは、後遺障害の程度に応じて介護料受給資格の認定を受けた者
訪問支援による精神的な面で支援することに加え、同じ境遇にある各家庭の介護者等が介護における悩みを共有し、互いに情報交換をしていただくように交流会を8支所において、延べ12 回開催しました。本年度は全50 支所において開催を予定しています。
自動車事故を原因とする重度の後遺障害により、常時又は随時の介護が必要な方に対し、後遺障害の程度、介護の状況に応じて介護料を支給しました。介護料受給資格者数は、4,641 人となっています(前年同期比0.8%増)
今後も被害等の状況に応じた介護料の支給を適切に行っていきます。
介護料受給者に係る短期入院(入所)の費用に係る助成について、延べ448人に対して行いました。なお、介護料受給者等のニーズを踏まえ、昨年9月に年間の対象日数・対象額の拡充等を内容とする助成制度の見直しを行っており、その効果もあり、利用者が大幅に増加しています(前年同期比35.8%増)。
短期入院協力病院(以下「協力病院」)の短期入院の利用促進を図るため、協力病院ごとの、患者の受入条件や受入環境等を把握し、訪問支援の際に介護料受給者に情報提供を行っています。下半期には、ナスバと協力病院、協力病院同士の連携強化などを目的とした意見交換会を開催する予定です。
また、全国97カ所の協力病院のうち11 カ所へ支所職員が訪問を行い、残りの協力病院へも訪問する予定です。
(注8)短期入院協力病院とは、国土交通省が指定した介護料受給資格者の短期入院(原則、1回の入院が2日以上14日以内)を積極的に受け入れている病院のこと
自動車事故による交通遺児等の方に対する育成資金の新規貸付は14件あり、貸付利用者総数は334人となりました。貸付制度の広報のため、各主管支所・支所を通じ、損害保険協会、JA共済、市町村、教育委員会等へリーフレットを配布しています(一部は今後配布予定)。
また、交通遺児とその家族を会員とする「友の会」において、以下の活動を行い、被害者家族同士のコミュニケーションや交通遺児等の健全な育成を図る精神的支援を行いました。
被害者家族同士の交流の場として「友の会の集い」を全50支所で実施し、そのうち31 支所においては、より一層のコミュニケーションを図る目的から1泊2日の行程で実施しました。
「友の会」に所属する交通遺児の保護者同士が悩み事を語り合い親睦を深める場として「保護者交流会」を全50 支所延べ53 回実施しました。
コスモ石油(株)主催の2泊3日のキャンプ体験や、マツダ(株)主催のスポーツイベント招待等、多くの企業等から友の会会員にご支援をいただきました。
なお、コスモ石油(株)は、平成5年度から20 年の永きにわたり「コスモわくわく探検隊」を企画・実施し、交通遺児等延べ980 人を招待するなど、交通遺児等の健全育成に多大な貢献を頂いていることから、10 月5日にナスバ 理事長から感謝状と記念品を贈呈いたしました。
ホットラインへの相談件数は、インターネットを情報源とする相談が増加し、1,549件となりました(前年同期比13.8%増)。主な問い合わせ内容は、「損害賠償」、「交通事故後の対応全般について」、「自賠責保険の補償内容」でした。
本年5月にマレーシアで開催されたGlobal NCAP会議(注9)においてナスバから近年の活動について発表しました。当該会議では、各NCAP実施機関から同様に活動状況の報告が行われるとともに相互の協力の可能性、活動の方向性等について話し合われました。
また、9月にはナスバが主催者として東京でGlobalNCAP Expert Technical WG を開催し、ナスバ から今後の取り組みについて発表しました。当該WGでは、各国NCAPにおける最新の実施状況について情報交換を行うとともに、協調の可能性について話し合いが行われました。
(注9)アセスメント実施機関による国際会議(NCAP とはNew Car Assessment Program)
ホームページへのアクセスは、自動車アセスメント関係(422,431 件)が最も多く、次に指導講習・適性診断等の事故防止関係(176,527 件)となっております。
交通事故被害者(交通遺児や重度の障害を負った方)が描いた絵を展示するギャラリーを広島主管支所内に設置し、本年9月8日にオープンしました。ギャラリーは、適性診断等で訪れる一般ドライバー等に交通安全意識を高めてもらうことを目的に設置されました。
同日のオープン式典には、友の会会員や介護料受給者の方にもご参加頂きました。この模様はNHK(広島放送局)や新聞でも報道されております。
① 本部では、本年4 月14 日(土)、15 日(日)に東京都江東区において行われた「交通安全。アクション」(主催:(一社)日本自動車会議所)に参画し、事故防止対策、被害者保護、自動車損害賠償保障制度等のPR 活動を実施しました。
② 広島主管支所は、本年8 月16 日(木)にマツダスタジアムにおいて行われたプロ野球の試合時に、同球場内にて被害者援護業務等のパンフレット配布やi-NATSの体験受診を行い、ナスバ 業務のPR を行いました。また、ナスバ 被害者援護業務のCM が同球場のアストロビジョンで放映されました。
③ 静岡支所は、本年 9 月17 日(月)に浜松市において行われた「はままつバスフェスタ(主催:遠州鉄道(株))に出展し、被害者援護と自動車アセスメントのPR、i-NATSの体験受診を行いました。
④ 高知支所は、本年9 月23 日(日)に高知市において行われた「第22回交通安全ひろば」(主催:高知市)に参加し、ナスバ業務のPR、i-NATSの体験受診を行いました。
⑤ 秋田支所は、本年9月29 日(土)に秋田市において行われた「自動車のかがく」(主催:(社)秋田県自動車整備振興会等)に出展し、i-NATSの体験受診、被害者援護業務・自動車アセスメント等のパンフレットを配布し、ナスバ業務のPRを行いました。
⑥ 福岡主管支所は、本年10 月7 日(日)に北九州市において行われた「ハーティファミリーフェスタ2012」(主催:(社)福岡県トラック協会)に出展し、ナスバ業務のPR、i-NATSの体験受診を行いました。
⑦ 岡山支所は、本年10 月14 日(日)に岡山市において行われた「マイカーフェスティバル」(主催:(社)岡山県自動車整備振興会)に出展し、i-NATSの体験受診を行いました。
⑧ 本部では、本年10 月27 日(土)に京葉道路幕張パーキングエリア(下り)において開催された自動車点検整備推進運動の一環であるイベントに出展し、自動車アセスメントのPRやナスバの事業紹介パネルの展示等を行いました。
⑨ 静岡支所は、本年10 月27 日(土)、28 日(日)に静岡市において行われた「第6回ふじのくに交通安全県民フェア」(主催:静岡県)に出展し、i-NATSの体験受診、被害者援護業務・自動車アセスメント等のパンフレットを配布し、ナスバ業務のPRを行いました。
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