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歩行者脚部保護性能試験の試験方法及び評価方法

試験方法

大人の男性の脚部を模擬したダミー(脚部インパクタFLEX-PLI)を衝撃装置により試験車のバンパに向けて時速40kmで発射させ、衝撃点における膝部や脛部の傷害値を計測して、自動車が歩行者に衝突した場合の歩行者の脚部傷害の程度を5段階(平成27年度までは4段階)で評価しています。この試験はバンパ下端高さが425mm未満の自動車に適用されます。(バンパ下端高さが425mm以上の自動車であっても、試験を実施することがあります。)
 脚部インパクタを発射して評価する範囲(試験エリア)は、バンパ(端部を除く部分)の間を6分割したエリア内(エリアの外側においても危険と思われる箇所がある場合には試験を実施します。)で、脚部の傷害値を測定する箇所も、試験車によって2~6箇所と異なります。
 評価結果は、レベルの数値が高ほど歩行者脚部保護性能が良いことを示しています。

歩行者脚部保護性能試験のイメージ図

評価方法

バンパ(端部を除く部分)間を基本の試験エリアとし、このエリアを左右方向に3分割します。3分割したエリアを車体の右側からエリアL1、エリアL2、エリアL3とします。
 更に、この3分割したエリアをエリアごとに2分割し、エリアを細分化します。細分化したエリアを車体の右側から順に細分化エリアA、Bとし、各エリアの後ろに付けてL1A、L1B、L2A、L2B、L3A、L3Bと呼称します。
 3分割した各エリアL1、L2、L3内で最も傷害値が高いと思われる1点又は2点(ただし、同一の再細分化エリア内では2点を選定しない。)を選定し、試験により得られた膝部及び脛部の傷害値を代表値として評価関数(スライディングスケール)を用いて得点化します。
 これらの得点に膝部や脛部ごとに重み付けを行い各エリアの得点を算出し、分割したエリアごとに平均化し、総合平均得点により評価します。

歩行者脚部保護性能試験の試験エリア図

脚部インパクタに取り付けられたセンサーの計測値をもとに、試験により得られた脛骨(Tibia)曲げモーメント、膝部の内側側副靱帯(MCL)、前十字靱帯(ACL)および後十字靱帯(PCL)の伸び量を評価関数(スライディングスケール)を用いて得点化(ACL、PCL はリスクカーブ(傷害基準値)が存在しないことから、傷害値が13.0mm 以上の場合は「0点」として「レッド」で表し、13.0mm 未満の場合はMCLの得点で代表)しています。

歩行者脚部保護性能試験の評価関数及び得点算出方法図

結果の見方

総合平均得点により5段階でレベル評価し、各自動車の評価の差が明確になるように、現在の水準を勘案し、4点満点中2点未満をレベル1、それ以上を4等分してレベル2(2.00 点以上2.50点未満)、レベル3(2.50点以上3.00点未満)、レベル4(3.00点以上3.50点未満)、レベル5(3.50点以上)で表示しています。
 なお、平成27年度までは、総合平均得点により4段階でレベル評価し、4点満点中2点未満をレベル1、それ以上を3等分してレベル2(2.00 点以上2.67点未満)、レベル3(2.67点以上3.33点未満)、レベル4(3.33点以上4.00点まで)で表示しています。

歩行者脚部保護性能試験の結果例示

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