守る-もしもの時の安全のために- 安全を守る自動車性能評価試験結果を公表します 安全な車選びをお考えの方へ ・自動車アセスメント・チャイルドシートアセスメント

衝突被害軽減制動制御装置

被害軽減ブレーキ(前方自動車、前方歩行者や前方自転車との衝突に対して)

被害軽減ブレーキとは、カメラやレーダーなどで前方の自動車、歩行者や自転車を検知して、追突や衝突するおそれがある場合には、音や警告灯などでドライバーに警告してブレーキ操作による衝突回避を促し、さらにブレーキ操作が無くこのままでは追突や衝突が避けられないとシステムが判断した場合には、被害を軽減するため自動的にブレーキが作動する装置のことです。
ただし、条件によっては作動しない場合があります。(注意事項参照)

衝突被害軽減制動制御
衝突被害軽減制動制御

試験方法・評価方法

被害軽減ブレーキ※(前方自動車との衝突に対して)(2014年度から)

試験車を10~60km/h で模擬車両(ターゲット)に後方から接近させ、警報及び被害軽減ブレーキの作動状況を確認します。
試験は、ターゲットが止まった状態での試験(CCRsシナリオ)と、20km/h で走行している場合(CCRmシナリオ)の2種類があります。警報またはブレーキの作動により衝突を回避したか、あるいは衝突した場合でも、衝突前にどの程度速度が低下していたかを確認し、それぞれの場合に応じて得点が与えられます。
※ 正式名称:衝突被害軽減制動制御装置:Autonomous Emergency Braking System (AEBS)

衝突被害軽減制動制御

被害軽減ブレーキ※(前方歩行者との衝突に対して:昼間)(2016年度から)

昼間の道路を横断中の模擬歩行者(ターゲット)に10~60km/h で試験車を接近させて、警報及び被害軽減ブレーキの作動状況を確認します。
駐車車両がない見通しの良い乾燥した道路を向かって左から横断する場合(CPNシナリオ)と、向かって左側にある駐車車両の陰から道路を横断する場合(CPNOシナリオ)の2種類の交通環境を想定した試験を行います。警報又は被害軽減ブレーキの作動により衝突を回避したか、あるいは衝突した場合でも、衝突前にどの程度速度が低下していたかを確認し、それぞれの場合に応じて得点が与えられます。
※ 正式名称:衝突被害軽減制動制御装置:Autonomous Emergency Braking System (AEBS)
※ 2019年度から"昼間"の記載をしております。

衝突被害軽減制動制御

被害軽減ブレーキ※(前方歩行者との衝突に対して:夜間[街灯あり])(2018年度から)

街灯がある夜間の道路を横断中の模擬歩行者(ターゲット)に30~60km/h で試験車を接近させて、警報及び被害軽減ブレーキの作動状況を確認します。
対向車両がいない見通しの良い乾燥した道路を向かって右から横断する場合(CPFシナリオ)と、対向車両の後ろから道路を横断する場合(CPFOシナリオ)の2種類の交通環境を想定した試験を行います。警報又は被害軽減ブレーキの作動により衝突を回避したか、あるいは衝突した場合でも、衝突前にどの程度速度が低下していたかを確認し、それぞれの場合に応じて得点が与えられます。
試験は夜間に実施し、街灯がある道路環境を模擬しています。
※ 正式名称:衝突被害軽減制動制御装置:Autonomous Emergency Braking System (AEBS)

衝突被害軽減制動制御

被害軽減ブレーキ※(前方歩行者との衝突に対して:夜間[街灯なし])(2019年度から)

街灯がない夜間の道路を横断中の模擬歩行者(ターゲット)に30~60km/h で試験車を接近させて、警報及び被害軽減ブレーキの作動状況を確認します。
対向車両がいない見通しの良い乾燥した道路を向かって右から横断する場合(CPFシナリオ)と、対向車両の後ろから道路を横断する場合(CPFOシナリオ)の2種類の交通環境を想定した試験を行います。警報又は被害軽減ブレーキの作動により衝突を回避したか、あるいは衝突した場合でも、衝突前にどの程度速度が低下していたかを確認し、それぞれの場合に応じて得点が与えられます。
試験は夜間に実施し、街灯がない道路環境を模擬しています。 
※ 正式名称:衝突被害軽減制動制御装置:Autonomous Emergency Braking System (AEBS)

衝突被害軽減制動制御

被害軽減ブレーキ※(前方自転車との衝突に対して)(2022年度から)

昼間の道路を横断中又は前方を直進中の模擬自転車(ターゲット)に10~60km/h で試験車を接近させて、警報及び被害軽減ブレーキの作動状況を確認します。
15km/hで走行しているターゲットに後方から接近する場合(CBLシナリオ)と、ターゲットが遮蔽壁のある道路を向かって左から横断する場合(CBNOシナリオ)と、見通しの良い道路を向かって右側から道路を横断する場合(CBFシナリオ)の3種類の交通環境を想定した試験を行います。警報又は被害軽減ブレーキの作動により衝突を回避したか、あるいは衝突した場合でも、衝突前にどの程度速度が低下していたかを確認し、それぞれの場合に応じて得点が与えられます。
※ 正式名称:衝突被害軽減制動制御装置:Autonomous Emergency Braking System (AEBS)

被害軽減ブレーキ

注意事項

自動車が前方の自動車、歩行者や自転車を検知し警告やブレーキの作動を行う「被害軽減ブレーキ」は、ドライバーがきちんと安全運転をしていることを前提にしています。
検出装置の方式や車種によってシステムの作動する速度条件や認識できる距離が異なります。
また、気象条件や路面状態等、周囲の環境や歩行者や自転車の状況等によってはシステムが作動しない場合や、十分な効果を発揮しない場合があります。※
取扱説明書でよく確認をしたうえで、システムに頼った運転はせず、安全運転をこころがけてください。

十分な機能を発揮しない例

国⼟交通省の啓発ビデオ(国⼟交通省ホームページへ移動します。)

守る(JNCAP)安全な車選び

自動車アセスメント

過去の試験車はこちらの試験結果一覧表をご覧ください。

チャイルドシートアセスメント

過去の試験機種はこちらの試験結果一覧表をご覧ください。