平成24年2月10日
ナスバ
被害者援護部 療護センターグループ
担当:高橋、大橋
電話 03-5276-4479
独立行政法人自動車事故対策機構(ナスバ)では、自動車事故による脳損傷によって重度の後遺障害が残り、治療と常時介護を必要とする方のうち、特に重度の方に入院していただき、社会復帰の可能性を追求しながら適切な治療と看護を行うための専門病院として、国内4か所(千葉、仙台、岡山及び岐阜)に療護センターを設置運営しています。
さらに平成19年度からは、療護センターの一部機能(治療・看護)を一般病院の施設を活用して提供する、いわゆる『委託病床』を2か所(札幌及び福岡)で開始しました。
これら全国6か所の療護施設は、いずれもほぼ順調に活動を続けていますが、その一方で、一部の地域では、療護施設が自宅から遠いことなどを理由に入院を断念している被害者家族が数多く存在するといった問題が明らかになるなど、療護施設を拡充する必要性が高まってきています。
このため、ナスバでは、昨年2月から有識者で構成する『委託病床の拡充にかかる検討委員会』及び『委託病床機能等審査委員会』(いずれも委員長:太田富雄大阪医科大学名誉教授)(※別紙名簿参照)を設置し、委託病床を拡充する方向で検討を行ってきた結果、
ナスバでは、これらの検討結果に沿い、本日、新たに委託病床の運営を委託する病院を募集するための入札公告を行いましたのでお知らせします。
つきましては、下記のとおり「入札説明会」を開催します。
氏名 | 役職 | |
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委員長 | 太田 富雄 | 大阪医科大学名誉教授(財団法人大阪脳神経外科病院 名誉院長) |
委員 | 斉藤 延人 | 東京大学医学部教授(脳神経外科) |
岩尾 總一郎 | 国際医療福祉大学副学長 | |
門野 秀行① | 国土交通省大臣官房審議官(自動車局担当) | |
坂 明② | ||
桑山 雄次 | 全国遷延性意識障害者・家族の会 代表 | |
岡 信男 | 千葉療護センター センター長 | |
衣笠 和孜 | 岡山療護センター センター長 | |
オブザーバー | 後藤 浩平 | 国土交通省 自動車局保障制度参事官 |
【機構の目的】独立行政法人自動車事故対策機構法(平成14年法律第183号)第3条(抄)
自動車事故対策機構は、自動車の運行の安全の確保に関する事項を処理する者に対する指導、自動車事故による被害者に対しその身体的又は財産的被害の回復に資する支援等を行うことにより、自動車事故の発生の防止に資するとともに、自動車損害賠償保障法による損害賠償の保障制度と相まって被害者の保護を増進することを目的とする。
ナスバでは、自動車事故による脳損傷によって重度の後遺障害が残り、治療と常時の介護を必要とする方のうち、一定の要件に該当する方に入院していただき、社会復帰の 可能性を追求しながら適切な治療と看護を行う重度後遺障害者(遷延性意識障害者)専門の療護センターを国内4か所に、また、療護センターに準じた治療と看護を行う療護 施設機能委託病床を国内2か所に設置し、運営しております。
療護センター及び療護機能委託病床は、高度先進医療機器(CT、MRI、PET等)を用いた検査情報を基に、患者に合った治療・看護・リハビリなどを行っています。
また、患者のわずかな意識の回復の兆しをも捉えることができるよう、ワンフロア病棟システムを取り入れて集中的に観察ができるようにするとともに、同じ看護師が一人
の患者を継続して受け持つプライマリー・ナーシング方式の看護体制を導入しており、日常生活の中で話しかけるなど多くの自然刺激を与えているほか、患者の日常生活行動
や動作訓練がスムーズに行われるようスペースを確保するなど、細やかな配慮のもとに治療・看護を行っています。
プライマリー・ナーシングによる看護
手厚いリハビリテーション
ワンフロア病棟システム