チャイルドシートの使い方
チャイルドシートの種類
(対象となる身長、年齢は目安です。)
■乳児用 体重10kg未満又は13kg未満の乳児を対象とし、身長が70cm以下で、新生児から1歳くらいまで。 乳児用には「後ろ向き」と「ベッド型」があります。 |
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■幼児用(前向き専用) 体重9~18kg以下の幼児を対象とし、身長が65~100cmで、1~4歳くらいまで。 なお、1台のチャイルドシートで、乳児用と幼児用が兼用できる「乳児・幼児兼用」もあります。 |
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■学童用 座面を上げて腰ベルトの位置を腰部に合わせることにより、大人用のシートベルトが使えるようにするものです。 |
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チャイルドシート着用の効果
チャイルドシートの着用、非着用の事故データを見ると、着用時と非着用時とでは致死率、死亡重傷率に大きな差があることがわかります。
チャイルドシートの基準
国土交通省の安全基準に適合したものには以下のような型式指定マークか、型式認定マークが製品に表示してあります。
なお、平成18年10月にチャイルドシートに関する基準の見直しが行われ、自動車基準の国際調和の観点から、国連の車両・装置等の型式認定相互承認協定(1958年協定)に基づく規則第44号(第4改訂版)と整合化が図られました。
自動車との適合性
すべてのチャイルドシートがすべての自動車に取り付けられるわけではありません。
チャイルドシートメーカーなどから出されている「車種別チャイルドシート適合表」などを参考に取り付けられるかどうかを確認して、自分の自動車に適合したチャイルドシートを選びましょう。
取り付け方法
チャイルドシートの取り付け方法は、製品によって異なるため、それぞれの取扱説明書に従って取り付けてください。市販されている多くのチャイルドシートは、自動車のシートベルトを用いて座席に固定する方式が主流であり、シートベルトの通し方により2点固定式と3点固定式があります。 | ![]() 3点式シートベルトによる3点固定 |
自動車のチャイルドシート取付具の種類
自動車のシートベルト
2点式シートベルト
前席中央及び後席中央に取り付けられているもの。なお、市販のチャイルドシートの多くは、2点式シートベルトに対応していません。なお、平成18年10月のシートベルト及びシートベルト取付装置に関する基準の見直しにより、平成24年7月以降新たに販売される乗用車(乗車定員10人未満)及び貨物車(車両総重量3.5トン以下のもの)は、3点式に変更されます。
3点式シートベルト
2点式シートベルトが取り付けられる座席以外の座席に取り付けられているもの。なお、シートベルトの巻き取り装置は、次のELRシートベルトなどがあります。
ELR式(緊急ロック式巻き取り装置)シートベルト
通常はシートベルトを自由に引き出せますが、急ブレーキなどの衝撃を感知した時のみシートベルトがロックする機能(ELR機能)を備えたものです。
チャイルドシート固定機能付シートベルト(ALR(自動ロック)付きELR式シートベルト)
通常はELR機能ですが、シートベルトをすべて引き出せば自動ロック式(ALR機能)に切り替わり、巻き込み方向にのみ動きますが引き出せなくなります。チャイルドシートの取り付けにゆるみが生じにくく、取り付けが比較的容易です。
子どもをシートベルトで遊ばせないで下さい。ALR機能に切り替わり、首や体に絡まった場合、ベルトがゆるめられなくなり、窒息などの重大な傷害を受けるおそれがあります。万一、シートベルトを外せなくなった場合は、はさみなどで切断して下さい。
共通取付具(ISOFIX)
ISOFIX対応のチャイルドシート取付具が座面の奥に付いている座席です。車種ごとに指定されたISOFIX対応チャイルドシートを組み合わせて使用します。また、平成18年10月にチャイルドシートに関する基準の見直しが行われ、テザーストラップとの組み合わせにより、汎用ISOFIX対応チャイルドシートが認められましたが、自動車が汎用ISOFIX対応チャイルドシートに適応している必要があります。 | ![]() |
チャイルドシート内蔵シート
通常は座席(後席が一般的)の中に折りたたんで収納されていますが、子供を乗車させるときには引き出して使用することができる子供用の座席です。なお、現在では、輸入車の一部に学童用(ジュニアシート)がオプション設定されています。 | ![]() チャイルドシート内臓シート |
取り付け時の注意点
●後部座席に取り付ける
助手席にエアバッグが装備されている場合に助手席に後ろ向きチャイルドシートを取り付けることは、極めて危険ですので絶対にやめましょう。
●しっかりと固定する
取扱説明書に従いしっかりと固定することが必要です。前向きのチャイルドシートの場合は、取り付けられたチャイルドシートの上端部に前方向に力を加えても大きく動かないよう(約3cm以下が目安)しっかり固定しましょう。「チャイルドシート固定機能付シートベルト」が付いている自動車の場合(後部座席の左右が多い)は、チャイルドシートを取り付けた後シートベルトをすべて引き出し、ALR機能を作動させましょう。
アドバイス:ベルトストッパーがある場合、先にチャイルドシートに体重をかけ、車両の腰ベルトのみで固定できるぐらいに車両ベルトを引っ張り、ベルトストッパーで止めるとうまくできます。
●着座時のやけどに注意する
炎天下での駐車時には、チャイルドシート本体、バックル、ベルトの金具部分などが熱くなり、やけどするおそれがあります。子供を着座させる際には、各部に触れて、確認した上で使用しましょう。