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年度計画に基づいた療護センター及び自動車アセスメント事業に関する外部評価

評価結果

1.療護センター

(1) 運営経費の節減に対する取組み

運営経費については、看護師配置数の段階的削減、建物管理業務等の外部委託業務費の節減及び外部受託検査件数の増加等により、14年度既存病床に係る運営経費に比し、中期目標である4%を大幅に上回る13.7%に相当する額が節減され、運営経費節減の成果が認められる。
 療護センターは遷延性意識障害者に対する治療及び看護を行う特殊性から一般病院とは異なるものの、今後とも、外部委託費の縮減及び外部受託検査による増収等の運営経費の節減に向けた方策を引き続き実施して、業務運営の効率化に取組む必要がある。

(2) サービス水準の向上に対する取組み

最新医療機器の導入・活用、入退院プロセスの構築、患者家族への支援、地域医療への貢献等によりサービス水準の向上が図られており、これにより脱却患者数が中期計画を大幅に上回るなど増加傾向に推移している等、一定の効果は認められることから、今後、療護センターの成果を在宅介護者・一般病院等に幅広く提供すること等サービス水準の向上に向けた取組みを着実に実施していく必要がある。
 なお、広報活動については、17年度に制作した広報ビデオを活用し、事業者や事業者団体等に対し、あらゆる機会での上映をトップセールス等により働きかけるほか、一般向けリーフレットの作成・配付等積極的な取組みが認められたが、引き続き着実に実施していく必要がある。
 また、今後、在宅介護者に対し、療護センターとのバランスに考慮したケアの方策について、検討していく必要がある。

2.自動車アセスメント

(1) 試験実施方法等の合理化とコスト削減

1試験当りの試験実施費は試験準備の確認項目の見直しにより14年度以降計画以上に削減されており、業務運営の効率化に向けた努力は認められる。自動車アセスメント事業の実施にあたっては、公正性、中立性が求められ、試験実施費の削減には限界があるものの、今後とも試験の精度を維持しつつ、合理化、効率化を図り、業務運営の効率化の可能性について取組む必要がある。

(2) 安全性の向上

自動車の安全性能については、衝突安全性能の総合評価(★の数)の直近2ヵ年平均値を見ると、13年度と14年度の平均値に比べ17年度と18年度の平均値は、引き続き、大幅に向上しており、安全な車の普及が認められる。また、15年度に開始された歩行者頭部保護性能試験については、全体を平均すると、年々着実に改善しており、昨年度と比較して若干向上している。引き続き安全性の向上に取組む必要がある。

(3) 試験方法等の検討及び見直し

①将来の自動車アセスメントの基礎資料とするため、カーテンエアバッグの効果を見るためのポール側面衝突試験を行った。②自動車アセスメントのブレーキ性能試験における停止距離と実事故データにおける死亡重傷率の相関関係についての調査研究を実施した。③側面衝突試験方法を改訂し、19年度からより生体忠実性の高いダミーによる側面衝突安全性能試験を行うこととした。 ④追突事故における頸部の後遺障害の低減についてアセスメント導入のための検討を開始した。以上試験方法等の検討及び見直しのための努力が認められる。特に、カーテンエアバッグの有効性及び自動車アセスメントのブレーキ性能試験による死亡重傷率の低減効果を実証したことは、成果として認められる。
 今回、頸部後遺障害の低減について検討を開始したが、今後ともアセスメントの方向性についての検討結果を踏まえ、交通事故を未然に防止するという視点も含め、安全性向上のために新たな試験方法を策定することが必要である。

(4) 情報提供方法についての改善と広報の拡大

新たな取り組みとして自動車アセスメントグランプリ表彰制度を制定し、多数のメディアに取り上げられるなど、自動車アセスメントの認知度の向上が図られた。また、ユーザーニーズを踏まえ、パンフレット・ホームページの改善、自動車アセスメント結果発表会の開催、カーテンエアバッグの効果を見る公開試験等、情報提供内容の改善、情報提供機会の改善及びパンフレットの配布先拡大についての努力は認められる。引き続き情報提供方法の改善等に努め、パンフレットの配布先についても一層の拡大やホームページの充実等について取組みが必要である。

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